焼き鳥は「串打ち三年、焼き一生」という言葉で表現されるほど「焼く」工程に熟練の技を要するとされています。
焼きひとつで焼き鳥の味わいはまったく違ったものとなることから、炭選びは特に重要です。
「白炭・備長炭(しろずみ・びんちょうたん)」がおすすめです。
白炭・備長炭で焼き鳥を焼くメリット
「白炭・備長炭」はうちわ一本で火力を自在にコントロールすることが可能です。
食材から脂が炭に落ちても炎が上がりづらく、それどころか、炭に落ちて一瞬でミスト化した脂が串全体を覆い豊かな風味となることで、食欲を一層そそる焼き上がりとなります。
燃焼時間が長く火力も安定しているため、焼き台の状態が常に安定します。
白炭・備長炭で焼き鳥を焼くデメリット
備長炭は非常に硬くて火持ちが良いことが特徴的ですが、急激に加熱すると中の水分などが膨張し炭自体を爆発させる「爆跳(ばくちょう)」が起こるため、扱いには慣れが必要です。
おすすめ商品の特徴
焼き鳥の焼き台は奥行きが10cm前後と狭いものも多いことから
着火しやすさ 細い炭>太い炭
火力の強さ 細い炭>太い炭
燃焼時間の長さ 細い炭<太い炭
おすすめ商品
「黒炭(くろずみ)」がおすすめです。
黒炭で焼き鳥を焼くメリット
備長炭・白炭と比べると軽く、断面に隙間もあり火がつきやすい。
燃焼のピーク時の火力は備長炭・白炭より強く、串から脂が炭に落ちると炎が上がり、炭火焼きらしい力強い香ばしさが漂います。
圧倒的な火力(7,000kcl)で食材に素早く火を入れることが可能です。
黒炭で焼き鳥を焼くデメリット
圧倒的な火力(炎)ゆえに、火加減の素早い調整には不向きです。
火加減の調整は基本的には炭の増減で対応する必要があります。また、黒炭は燃焼時間が短めなので、頻繁な炭の継ぎ足しが必要です。
ホームセンター等で販売されている海外産BBQ木炭は品質が悪く、煙や鼻をつく臭いの原因になります。
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「おが炭」がおすすめです。
おが炭で焼き鳥を焼くメリット
無添加のおが粉を、高温・高圧でプレスし棒状にした「オガライト」を窯で焼き上げた炭です。
「白炭・備長炭」や「黒炭」と異なり、工場で生産されるため、品質が常に安定しています。
特に国産のおが炭は品質が良く、ラオス備長炭などの海外産備長炭とキロ当たりの単価も近いため、割安感があります。
備長炭のように跳ねることもないので安心感があり、オペレーションをマニュアル化しやすいため、最も利用されています。
おが炭は製造の温度時を変えることで「白炭(備長炭)仕上げ」と「黒炭仕上げ」に焼き分けが可能です。
そのため備長炭のような硬さと燃焼時間を求める方には「白炭(備長炭)仕上げ」のおが炭、黒炭のような強い火力(炎)を求める方には「黒炭仕上げ」のおが炭がおすすめです。
おが炭で焼き鳥を焼くデメリット
国産備長炭(紀州備長炭、土佐備長炭、宮崎備長炭)には及ばない。やはりもともと柔らかいおが粉が原料なので、備長炭のような「白炭(備長炭)仕上げ」のおが炭でも国産備長炭のような硬さにはならず、たくさんの脂が落ちると炎が上がることがあります。
海外産の激安おが炭の中にはかなり粗悪な商品もあり、灰が多く、その灰が火力を遮ってしましい焼き上がりも遅くなります。
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・ニシキ備長炭
上記を参考に、炭の火力と焼き上がりの美味しさ、炭の燃焼時間とお店の営業時間、炭のコストなどについて検討しながら、お店にあった炭を選んでみてください。
朝内燃料では、100種類以上にも及ぶ炭それぞれの個性と持ち味を理解し、見極めながら、料理に適した炭、「料炭」をご提案します。
富山県小規模企業者緊急支援補助金活用事業(令和3年11月9日作成)